市役所のPCリプレースに際し、データを確実かつ容易に復元できるActiveImage Deploy USB -REを採用
PC導入後、もしもの障害時にリカバリー作業を大幅効率化
秋田県横手市が市役所内のPCを更新するに際し、その作業を落札したのが県内を中心にさまざまなITサービスを提供している地場企業・渡敬である。横手市の要望には、何かあった際に必要なデータを確実かつ容易に復元したいというものがあったが、渡敬では提案の中にコンピュータ用キッティングツール「ActiveImage Deploy USB -RE(アクティブイメージデプロイ ユーエスビー アールイー)」の活用を盛り込むことで、これを実現。
従来は1台あたり1時間弱を要していた復元作業が5分程度で済むようになり、リカバリー作業の大幅な効率化が見込まれている。
横手市役所の導入前の課題と導入後の効果
ActiveImage Deploy USB -REを活用した渡敬の提案を採用することで、何かあっても簡単にリカバリーできる環境を実現。作業の大幅な効率化が見込まれている。
既存PCの故障頻度が上がりトラブルへの対応が通常の業務を圧迫
2005年に8つの市町村が合併し誕生した秋田県横手市。県東南部の中核都市である同市は、江戸時代以来の町割りを今に残す増田町、町のあちこちにかまくらが立ち並ぶ雪まつり、第4回B-1グランプリで優勝した横手やきそばなどでも有名である。2019年5月には、マンガ「釣りキチ三平」の作者・矢口高雄氏のふるさとの増田地域
に、「増田まんが美術館」がリニューアルオープン。矢口氏の作品をはじめ、国内外の著名マンガ家の原画20万枚を収蔵し、収蔵作家数も日本一を誇る原画の聖地となっている。
かつて同市では、職員が業務で使用するPCについて、2011年から5年間のリースを受けた。その後、PCをそのまま使い続けてきたが、既に保守契約が切れているため部品交換などのトラブル対応は、ユーザーサポートを担当する情報政策課が自らの手で行っていた。しかし、機材の老朽化とともに故障頻度が高くなり、その対応が通常の業務を圧迫するようになっていたという。同市 総合政策部 情報政策課 情報政策係 主任の阿部佑輝氏は「当市では約1300台の端末を使用していますが、当時はハードディスクや電源ユニットなど、ハード系の故障が立て続けに起こっており、月に7件程度は発生していました。故障したPCには回収、修理、データ移行などの作業がありますが、1件あたり平均2時間弱かかっており、本庁舎以外のPCはさらに移動時間も必要です。こうした作業の負荷が大きくなるにつれ、通常の業務へしわ寄せがいくようになりました」と振り返る。
こうした問題に加え、2020年1月のWindows 7 EOS(サポート終了)も迫ってきたことから、同市はPCの更新を決断した。
横手市役所 総合政策部 情報政策課 情報管理係 副主査 鈴木 茂晴 氏 |
横手市役所 総合政策部 情報政策課 情報政策係 主任 阿部 佑輝 氏 |
自らが使い勝手の良さを体験した上で簡単にデータをリカバリーできる方法を提案
横手市では2017年夏より入札に向けた検討を開始。7、8社を対象に、RFI(情報提供依頼書)を提供した。これをもとに2018年4月、RFP(提案依頼書)を作成し、具体的な提案をベンダーから募集。プロポーザル方式により選定されたのが、渡敬の提案であった。
1933年創業の渡敬は、同市内に本社を構える地場企業。同社は県内を中心にさまざまなサービスを提供しているが、IT分野ではシステムハード・ソフトウェアの販売、ネットワーク・通信機器の構築、ITソリューション、システム系保守メンテナンスなどを取り扱っている。渡敬 本社 営業部 エリアマネージャーの太田博文氏は、同社のポリシーについて「自らユーザーとなって実際に製品を使用し、その中から良いものをお客様に提供する点に強くこだわっています」と語る。
今回のPCリプレースにおいて、同市が特に重視していた要件の一つが、「データを確実かつ容易に復元できること」であった。同市 総合政策部 情報政策課 情報管理係 副主査の鈴木茂晴氏は、そのねらいについて「PCのトラブルに伴うデータのリカバリー作業は、今後も私たち情報政策課が自らやることになります。そこで、これを機会に作業を効率化するしくみづくりも併せて提案するよう依頼したのです」と説明する。
これに対し渡敬は当初、他製品を利用してリカバリーするしくみを考えていた。しかし2017年7月、かねてから同社が活用していた、イメージバックアップツール「ActiveImage Protector -RE」シリーズに、新たなラインアップとしてコンピュータ用キッティングツール「ActiveImage Deploy USB -RE」が追加されたことを知る。同社はその操作性の高さと手軽さに魅了され、製品を切り替えて提案することにしたのである。
渡敬 本社 営業部 エリアマネージャー 太田 博文 氏 |
渡敬 本社 営業部 リーダー 佐々木 岳彦 氏 |
渡敬 本社 営業部 システムサポート担当リーダー 早坂 幸信 氏 |
リカバリーにかかる作業工数の削減と大幅な時間短縮に期待
同市は各社からの提案を総合的に比較・検討したが、そこでもDeploy USB -REの活用という提案は高く評価された。
2018年5月、横手市は渡敬と正式契約。その後、11月より渡敬がキッティングを実施した。そして、市役所へ納品された各PCを、各職員が自分の課へ運んで設置を行った。
「分庁舎から作業をスタートし、本庁舎を最後としましたが、ひと月で配布を完了させています。グループウェアを通じ、手順などの情報を提供したことで、作業はスムーズにいきました」(阿部氏)
現状、すべてのPCが更新されたため、故障などは起きておらず、リカバリーの作業を行うケースはまだ発生していない。しかし、たとえ起きたとしても、従来に比べて大幅な効率化が期待できるという。この点について鈴木氏は「従来のリカバリー作業は、3枚のディスクを順次挿入しイメージを流し込むというものでした。それがDeployUSB -REでは、USBメモリを刺して管理画面で同意のボタンを押すだけで、自動的にリカバリーが実施されます。これなら作業工数はかなり削減できると思います」と述べており、また渡敬 本社 営業部システムサポート担当リーダー 早坂幸信氏は「市の担当者が自らリカバリーに使うツールであることを考慮すると、他製品より使いやすいActiveImage Deploy USB -REを提案するのが良いと考えました。実際、私たち自身もActiveImage Protector -REを使用した経験があり、その性能には自信がありました」と語る。
さらに時間短縮の効果も大きい。これまではイメージの流し込み作業に1時間弱かかっていたそうだが、渡敬 本社 営業部 リーダー佐々木岳彦氏によれば 「実際のイメージを使って検証したケースでは、現状1台あたり5分かかりません」とのことだ。
国内企業ならではの手厚く小回りの利くサポートを評価
かねてより横手市では、RPA(ロボットによる作業の自動化)の導入など、各種IT施策に取り組んでおり、今後も業務改善につながるような先進的なチャレンジを積極的に推進していくとしている。
渡敬もこうした動きをさまざまな面からサポートしていく方針だ。また、常に最良のサービスを提案できるよう自社にショールームを用意し、さまざまなオフィスソリューションの体験ができる環境を整備している。
「ラネクシーに自社製品と遜色ないレベルでサポートを提供してもらったことで、良い提案ができました。イメージバックアップは海外製品が多い中、ラネクシーのActiveImage Deploy USB -RE をはじめとするActiveImage Protector -REシリーズは、国内企業ならではの手厚く小回りの利くサポートが魅力です。融通も利き、本当に頼りになる存在ですね」(早坂氏)
ActiveImage Deploy USB –RE
(アクティブイメージ デプロイ ユーエスビー アールイー)
ActiveImage Deploy USB -RE は、システムインテグレーターおよびVAR/OEM 向けの、USB メモリのみでクローニングが可能なコンピュータ用キッティングツールです。
ActiveImage Protector のエンジンを搭載したデプロイ用USB メモリを作成し、マニュアル不要のわかりやすいユーザーインターフェースを使ってクローニングが可能。これによりエンジニアの設定作業における工数、時間、コストを大幅に削減できます。
詳細資料
こちらの導入事例はPDFでダウンロードできます。
お客様概要
横手市(市役所)
- 所在地:秋田県横手市中央町8-2
- 人口:90,222(平成31年1月末時点)
- 概要:肥沃な土壌と寒暖の差が大きい気候に恵まれたことで、古くから農業や商業で栄えてきた。中でも江戸時代以前から人や物資の往来でにぎわった増田の町並みは、国の伝統的建造物群に指定されている。また、水神様をまつる小正月行事のかまくらには、内外から多くの観光客が訪れる。
販売会社様概要
株式会社渡敬
- 所在地:秋田県横手市卸町2-2
- 創業:1933年9月17日
- 資本金:2000万円
- 事業内容:文具・事務機器の販売、コンピュータネットワーク構築およびソフトウェア開発、広範囲のシステムサポートおよびオフィスの設計・施工など