ホワイトペーパー
USBメモリひとつで誰でもできる!
かんたんキッティングとは
リプレースや人事異動に伴い、しばしば発生する端末のキッティング。こうした作業には多くの時間とリソースが必要となるため、手早く簡単に行いたいというニーズは強い。しかしながら、作業の対象が数十台程度の場合、既存の手法では知識や技術が必要だったり、コストがかかってしまったりと、さまざまな問題があった。
本ホワイトペーパーでは、従来のキッティング手法の問題点と、これを解決するソリューション「ActiveImage Deploy USB -RE」について紹介する。
キッティングの作業は企業にとって悩みの種
新しいOSのリリースに伴うバージョンアップ、働き方改革やコロナ禍に対応するためのテレワーク導入などの際には、社内の端末にインストールや設定変更等が必要になり、担当者は作業に忙殺されることになる。また、それほど大規模でなくとも、端末のリプレースや人事の異動などに合わせ、同様の作業は絶えず発生している。こうしたキッティングの作業は、多くの時間とリソースを費やすことになるため、企業にとって悩みの種になっている。
これが数百台などある程度の規模であれば、メーカーや専門業者のキッティングサービスを利用するという選択肢もアリだ。作業を外部に委託すれば、品質の差異や設定の漏れ・ミスを最小限にできる。また、作業はセキュリティが担保された環境で行われるため、情報漏えいの心配もない。自社で行う場合に比べても、社員の負担や工数、コストの削減が図れるだろう。
一方、規模が小さい場合はどうだろうか。対象の端末が2、3台程度であれば、ひとりの担当者が1台ずつ作業しても何とかなるだろう。しかし台数が10台を超えてくるようだと問題で、担当者の負担は一気に大きくなる。部署ごとに設定が異なる場合、作業の手間はさらに増えてしまうだろう。
たとえば新規で端末を導入する際、これを手作業で行うとなると、OSのインストールや各種アプリケーションの導入、もろもろの設定に1台あたり数時間から半日程度の時間がかかってしまう。これが台数分だからかなりの作業量だ。システム部門の貴重なリソースがこうした単純作業で浪費されてしまうことを考えると、手作業によるキッティングはおよそ生産的とはいえないだろう。
ネットワーク配信型キッティングツールは一つの解決策だが、問題点も
それでは、こうした問題にどうやって対処すればよいのだろうか。1つの解決策が、キッティングツールの利用だ。複製のもととなる「マスターPC」を作成し、それをイメージ展開することで、効率よくキッティング作業を行うことが可能となる。
なお、「マスターPC」を作成する際には、「Sysprep」を実行する必要がある。SysprepはWindows OS付属のツールで、PCの固有の情報(SID等)を初期化し、そのイメージを別のPCで再利用できるようにするものだ。このSysprepを実行せず端末を複製すると、端末固有の情報まで複製されてしまい、Windowsのライセンス違反になってしまう。よって、デプロイ作業でPCを複製する場合には、Sysprepの実行が不可欠となる。
「マスターPC」のイメージを展開する手法としては、主にネットワーク配信型のキッティングツールが使われている。専用のサーバーを立て、「マスターPC」を対象とする端末にネットワーク経由で配信することで、キッティング作業を効率よく進めることができる。
ただしこの手法には、設定時にある程度の知識が必要、万が一失敗した際の原因究明が難しいなどの懸念材料がある。また、マスターPCの配信がネットワーク帯域を圧迫し、通常の業務に影響を及ぼす可能性もあるので、繁忙期を避けるなど作業時間にも配慮しなければならない。専用サーバーを立てるコスト、その管理といった点も問題だ。さらに、一斉配信を行う上では、すべての端末を立ち上げておく必要があるので、展開するスペースも必要になる。頻繁に数十台、数百台といった端末をキッティングする機会があるなら別だが、そうでない場合はかなりハードルの高い手法と言えるだろう。
必要なのはUSBメモリだけ、ワンクリックでバックアップ/リストアできる「ActiveImage Deploy USB -RE」
ここまでいくつかのキッティング手法を紹介してきたが、数十台規模の端末について、できるだけ簡単に、効率よく作業できるソリューションはないのだろうか。その回答となるのが「マスターPC」のイメージをネットワークに頼らず展開できる「ActiveImage Deploy USB -RE」だ。
ActiveImage Deploy USB -REは、USBメモリのみでクローニングできるキッティングツール。その最大の特徴は、マニュアル不要のわかりやすいユーザーインターフェースにより、「誰でも簡単にバックアップ/リストアができる」ことだ。キッティング作業にあたり必要な機材は、デプロイ作業用のUSBメモリとその作成用端末のみ。もちろんサーバーは不要で、デプロイ作業に使用するUSBメモリは市販のもので問題ない。
具体的な手順としては、まずActiveImage Deploy USBツールを使用し、デプロイ作業用USBメモリを作成する。次にデプロイ作業用USBメモリを使ってマスターPCのバックアップを作成。その後は、デプロイ作業用USBメモリを使用し、キッティング対象のPCをリストアしていく。ワンクリックのみの簡単操作、シンプルなUIにより、手順に迷うことはない。手作業であれば1台の端末のキッティングに半日近くを要するところ、ActiveImage Deploy USB -REであれば、ものの数分で完了させることも可能だ。また、マスターPCのバックアップを複数作成し、同時並行でデプロイを実行すれば、数十台のキッティング作業であろうと数時間程度で完了できるだろう。
なお、場合によっては多数のアプリケーションやファイルを持つ端末のキッティングを行うこともあるだろう。その際、USBメモリで容量が足りるのかと懸念を抱かれる方もいるかもしれない。しかし2020年10月よりデプロイ作業に使用するデバイスとして「外付けUSB HDD」に対応したため、バックアップのサイズを気にせず作業できるようになった。これならセキュリティ上、PCにUSBメモリを接続できない環境にも対応できる。
ちなみに、ActiveImage Deploy USB -REは、1ライセンスで1回デプロイを行うことができる。となると誤用が心配だが、バックアップ作成時にパスワード保護を設定可能なので、誤ってクリックしデプロイを実行してしまうことを防止できる。
「ActiveImage Deploy USB -RE」の活用はSIerやVARにも大きなメリットをもたらす
さてここまではエンドユーザーの視点から「ActiveImage Deploy USB -RE」のメリットを紹介したが、実は、同ツールはSIerやVAR/OEMによる利用が多く、非常に重宝されているという。
近年のDXの推進に伴い、IT業界に限らずSE不足が大きな問題となっている。こうした状況が今後ますます進んでいく中、SIerとしてもキッティングのような単純作業にはできるだけリソースを割きたくないというのが本音だ。そういう意味でも、ActiveImage Deploy USB -REは非常に効果的なツールだ。キッティングにおけるエンジニアの工数、時間、コストを大幅に削減できる上、新人でも簡単に作業できる。具体的な作業は「PCを箱から出す」「デプロイ作業用USBメモリを差し込み、リストアを実行する」「PCを梱包する」のサイクルを回すだけ。1台にかかる時間と台数をかけ合わせれば、作業時間を正確に見積ることができる。また、余計なリソースを食わないので(サーバーなどのハードウェアは不要)、より付加価値の高い作業に割り当てられるのもメリットだ。
なお、ActiveImage Deploy USB Plus -REのライセンスでは、キッティング作業後でも簡単にマスターPCの状態へリストアできるリストア専用USBメモリを納品物として添付できる。納品後にエンドユーザー環境でトラブルが発生し、PCの初期化が必要になったときは、エンドユーザーがワンクリックでマスターPCの状態にリストアできるので、もしもの場合の保険として備えておきたい。
企業がコンピュータを利用している限り、常にキッティングは発生し続ける。これはエンドユーザー/SIerを問わず考慮しなければならない問題だ。あなたの会社が
- 不定期に端末をキッティングする必要があるが、作業用のスペースやネットワーク環境が無い
- 一度にセットアップするPCが2台以上、年間にセットアップするPCが100台以下
であるならば、USBメモリひとつで作業できる「ActiveImage Deploy USB -RE」が最適解となるだろう。
手動でセットアップ | ActiveImage Deploy USB -RE | ネットワーク配信型のクローニング | |
---|---|---|---|
必要機材の手軽さ |
〇
PC
|
△
PC
USBメモリ |
×
PC
ネットワーク環境 配信用サーバー |
事前準備の容易さ |
〇
特になし |
△
マスターPC作成
作業用USBメモリの作成 |
×
ネットワーク環境配信用サーバー |
作業スペースの柔軟度 |
〇
PCがあればどこも
|
〇
PCとUSBメモリがあればどこでも
|
×
サーバー、ネットワーク環境を構築できる広いスペース
|
作業実施の難易度 |
△
OS・アプリケーションの設定
|
〇
USBブートの確認
|
×
状況によるサーバー・ネットワーク環境の調整 |
所要時間 |
×
|
〇
1台当たり数分~
USBの用意本数分 同時実行可能 |
△
ネットワークの状況により所要時間が変動
|
20台のセットアップ時の 作業コスト
|
△
20台のセットアップ工数
|
〇
ライセンス費用+キッティング工数 ライセンス価格=1,980円/デプロイ |
△
ライセンス費用+クローニング工数
ライセンス価格=800円~4,000円/デプロイ or 台数 |
仮定時間1台のセットアップ=5時間 |
仮定時間マスターPC作成=5時間(バックアップ作成
【合計】約8時間 |
仮定時間マスターPC作成=5時間(バックアップ作成
【合計】12時間 |
結論
- 専用の作業場所やネットワーク環境が無く、不定期にPCをセットアップすることがある場合、 ActiveImage Deploy USB -REがおすすめ
- 一度にセットアップするPCが2台以上、年間にセットアップするPCが100台以下を手軽にキッティングしたいなら、「ActiveImage Deploy USB -RE」が最適
- ActiveImage Deploy USB -REならば、PCとUSBメモリがあれば場所を問わず作業可能
ご興味のある方は、ぜひ一度ActiveImage Deploy USB -REの導入を検討してみてはいかがだろうか。
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